シャドウ


行き交う車のライトで分かれた私の影、三つ。
「どれが本物?」
どれも本物で 私。
地を這う黒い影、それが私というもの

月は「円」に非常に近い形をして
そんな「私」を見下(みお)ろしていた

不意に込み上げるは、恐怖
闇の存在を知らしめて
私はそれに気づいたまま、素知らぬ顔で歩く

頬を冷やす 秋の風。心に染み入りて、絶望感
「孤独なのは私だけ?」
皆、それぞれが孤独。
地を這う黒い影、それも私というもの

闇に消えた月は再び現れて
そんな「私」を見下(みくだ)していた




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